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THE BANK OF PUTTERS

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2008年 01月 18日

ヘッドの利き

いわゆる「ヘッドが利いている」(効いている、とも書きます)というのは、ヘッドの
重みを手でよく感じる事が出来る状態を指します。重ければ良いという訳ではありませんが、
一般的にはヘッドが利いている状態=ヘッドが重く感じられる状態、である場合が多いようです。

ヘッドの利き、というのは計測するとすればスィングウエイト=バランスがそれにあたります。
総重量に必ずしも比例しないのはグリップの重さ、シャフトの重さ、長さ、という要素により
大きく変化するからです。。。釈迦に説法ですね、失礼致しました。

一般にL型の名器と呼ばれるものは「ヘッドが利いている」「ヘッドが走る」という評価を
得ています。確かに、昔のL型のパターはヘッドが小さく軽そうに見える割にヘッドの重みが
ズシリと手に感じられるものが多いです。




ヘッドの利き_a0093304_17551873.jpg


SPALDING HBパター。80年以上前の物と思われます。
長さ34.5インチ、総重量464g、バランスD2 です。
竹の皮のようにコーティングしてありますがシャフトはスチールです。
グリップは革をそのままシャフトに巻き付けたような感じです。



ヘッドの利き_a0093304_1759423.jpg


IMG5 復刻版の前期モデルです。
35インチ、464g, D9+ です。 上のスポルディングを較べると総重量が同じなのに
バランスが極端に重いのがわかります。0.5インチ長いせいもありますが、それだけ
ヘッド側を重く、グリップ側を軽くしている為です。
グリップの下巻きにコルクを使って太さを出しているのでバット側の軽量化が出来ています。
ヘッドが利いている、というイメージはひとえにこの【総重量対スィングウエイト】の
絶妙な配分によってもたらされていると言えます。



ヘッドの利き_a0093304_1831795.jpg


一方、ヘッドの重みが感じられない代表である「ピンパター」です。特に80年代
後半ぐらいから90年代半ばぐらいまでのステンレス、ブロンズのパターは
バランスがかなり軽いです。
このANSER-2で34インチ、467グラム、C6です。まだこれでも決して軽いものでは
なく、アンサーなどはBバランス当たり前、という加減です。
「ヘッドが利いている」というのが必ずしも良いパターの絶対条件ではない事が
はからずも証明された形です。



ヘッドの利き_a0093304_1864121.jpg


少しだけ重くなったANSER-2。 35インチ、475グラム、D1です。
とはいえ、IMG5のスペックと較べると同じ長さでこちらのほうが10グラム以上重いのに
バランスはIMG5がはるかに重いです。つまり、それだけIMG5はグリップ側が軽いと
いう事がわかります。ピンのグリップもパターグリップとしては軽量の部類に入るのですが。

こんにちのパターの一般的なスペックは総重量で500-510グラム、バランスがD5-D8
ぐらいだと思います。そのスペックに慣れた人が昔のL型を持つと、同じバランスでも
かなりヘッドが重いように感じられます。
ヘッドの利き、はバランスだけではなく、総重量/バランスの数値で見る必要が
ありそうです。同じバランスなら総重量の軽いほうが、同じ総重量ならバランスの
重いほうが利いているように感じる、という事なのでしょう。

しかし、アンサーを見るかぎり・・・やはりパターは使う人の感性で好みが分かれるのですね。

by greishi_7146 | 2008-01-18 18:14 | OTHER PUTTERS


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