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THE BANK OF PUTTERS

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2008年 01月 12日

ラバーグリップの経年変化

ピンのスタンダードパターグリップ(いわゆるピストルグリップ)がうっすらと
白く粉をふいたようになっているのを見た事がある人は多いと思います。
「ゴムの劣化」「表面が酸化」などと言われあまり良い印象はありません。
そりゃあ表面が粉吹いてて印象が良いのは大福や手打ち蕎麦ぐらいなもんですし、無理もありません。


ラバーグリップの経年変化_a0093304_160415.jpg


こんな感じです。石灰粉をまぶしたようなまだらな白い粉っぽいものが浮かび出ています。
画像のグリップはロイヤルのファインテクスチュアグリップです。
一概にそうだとは断定できませんが、この白い粉の正体、どうやら「ブルーム」と呼ばれる
ものらしいです。「ブルーム」とは「蝋粉」とも呼ばれ、野菜や果物の表面にも見られる
ものと同じ効果があります。きゅうりの皮の白っぽいの、といえばピンと来ると思います。
きゅうりのブルームの場合、内部の水分の蒸散を防ぎ、いっぽう水をはじく事で自分の
体を保護しているそうです。


ラバーグリップの経年変化_a0093304_166487.jpg


グリップ=ラバーの場合、このブルームの正体は亀裂防止の為のワックスであると考えられます。
時間を経て表面に浮かび出るように練り込まれたワックスが表面に出て、無色透明な
ワックスがこすれたり手で触れる事により白色化したものです。
白色化したワックスはロウのようなもので無害です。が、表面を保護する、という
効果はすでに無くなっています。

やはりあまり良い気分のするものではないので、何とか拭き取ろうと努力するのですが、
どっこいコイツは水拭きしてもシンナー使っても、アセトンでも中々落ちません。
落ちたようでもすぐに白くなります。ワックスが拭き取れない限り。

万能ではないものの、効果的な方法は「加熱」です。熱を加える事により、表面に出た
ワックスがまたゴムの中に戻るらしいのです。
火でグリップをあぶるわけにはいかないので、お湯の中にしばらく漬けてみます。
(*グリップエンドの穴をしっかり塞いでおかないと後で大変な事になります)



ラバーグリップの経年変化_a0093304_16152446.jpg


グリップエンド側をしばらく水に漬けた後乾いた布で拭き取りました。
理論上はお湯に漬けただけでもとの真っ黒な表面に戻るはずですが、実際には
お湯から上げた時にはまた白く残ってました。しかしながら、軽く拭くだけで
こんな感じなので、水拭きや薬品使用よりはるかに効果的です。
お湯に漬けなかった部分と較べるとかなり違うのがわかると思います。


ラバーグリップの経年変化_a0093304_1618406.jpg


たぶん長い時間漬けるか、最適な温度を調べればもっと綺麗になるとは思いますが、
やはり本来水に漬けてよい物ではないのでこのぐらいでやめました。

この白い粉、ラバーグリップの中にも出やすい種類と出にくい種類があるようです。
また、白い粉すべてがこのブルームなのかどうかも定かではありません。
そういえば、車のタイヤもやたら白っぽくなるヤツとそうではないヤツがありますね。

それにしても…キュウリってすげえ、と感心しました。

by greishi_7146 | 2008-01-12 16:23 | GENERAL


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