人気ブログランキング | 話題のタグを見る

THE BANK OF PUTTERS

putters.exblog.jp
ブログトップ
2007年 11月 06日

BOBBY GRACE The Snyper

BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_1442345.jpg


Black & Dovetail Designシリーズの「ザ・スナイパー」です。
マレット型の代表The Fat Ladyに対し、ブレード型の代表モデルです。


BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_14435981.jpg


他のモデルと同じく、ボディの黒い部分とフェースの銀色部分がアルミ、銅色の部分が
カッパーです。つまり全面の打面と背面のヒールとトゥの部分に比重の重いカッパーが
使われている事になります。


BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_14461982.jpg


フェースの打面のカッパーは重量を配分する為ではなく、打感とファッションの為です。
銀色の部分にある二つの小さな円はカッパーで作られたビスの跡です。


BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_14481141.jpg
パター全体が寄せ木細工のようにパーツを組み合わせて構成されています。
それぞれのパーツは通常使われる圧入や溶接といった方法ではなく、木造建築で
用いられる「ありつぎ」のような組みかたと、単純なビス留めをベースに合わせ
られています。 


BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_14521793.jpg


このスナイパーの場合、パーツは合計9ピースです。
メインボディ、ヒール、トゥ、フェースでそれぞれ1ピースずつ、ビスが4ピース、
それにネック部分が加わります。ネックのパーツがボディと別なのでネック部分の
プログラムを変えればライ角はもちろん、長さや形状にバリエーションを持たせる
事も理論的には可能です。もっとも、ネックを別に作る理由は 1)アルミだと
一体切削が大変 2)一体だとインゴットが大きくなるのでコストがかかる という
点が大きいのだとは思いますが。
4本のビス(打面のカッパーの中にもよく見ると少しだけ色の違う丸いパーツが見えます)は
締めこんだ後、フェースと一緒にビス穴ごと削ってしまいます。(その為、出来上がったら
もうはずす事は出来ません)
ミリングマークはかなり太く、かつ線が平らです。切削技術もかなり高いのでしょう。



BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_1514713.jpg


もともとピンパターのコレクションと研究で名高かったボビーグレースさんの
「アンサー型」のモデルですが、ピンアンサーとはかなりデザインのコンセプトも
ルックスも異なります。 一目見て気が付くのは大きさです。明らかにワンサイズ
大きく作られています。 また、スナイパーのほうがあらゆる面で直線的で
幾何学的です。 


BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_155958.jpg


アンサーでもなければ、ANSER-2とも違います。これはカテゴリー上はアンサー型でも
パターとしては別物、と言っても差し支えないでしょう。
ピンパターを知り尽くしているから、逆に安易に外見だけを似せたようなパターは
作りたくなかったのかもしれません。



BOBBY GRACE The Snyper_a0093304_1571695.jpg


「直線的である」と書きましたが、それこそが名前の「スナイパー=狙撃手」の由縁でもあります。
ホーゼルトップのラインがフェースに対してスクエアです。つまりフランジのサイトライン
ではなく、このホーゼルのラインを基準にボールをセットしてフェースの向きをセット
出来る、という事です。自身のゴルファーとしてのセンスと、ツアープロやツアーキャディから
得たフィードバックが活かされたデザインですね。

個人的にはもうひとまわり小ぶりなヘッドならもっといいのにな、とは思いますが、
最近の大型ヘッドを考えると、このぐらいのほうが違和感なく使えるかもしれないですね。

by greishi_7146 | 2007-11-06 15:13 | BOBBY GRACE


<< AUCTION ALERT ...      LPGA CLUB >>