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THE BANK OF PUTTERS

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2007年 09月 18日

B60 Stainless

B60 Stainless_a0093304_1935221.jpg


ご存じピンパターの定番中の定番、元祖B60です。
あまりによく見るパターなので「何の変哲もない」と見なしがちですが、
やはりベストセラーとして支持され続けるだけの完成度の高いパターです。


B60 Stainless_a0093304_19372250.jpg
他のモデルにもよく見られるように、フェース上部のところに分水嶺のような線が
走っています。いわゆる「逃がし」効果の為だと思われます。トップブレードが薄い
パターは特にですが、まっすぐ平らなフェースだとロフトが実際よりも立って見えるので
視覚的にフェースを見せる事で安心感のあるルックスにしようという狙いではないでしょうか。
同じような逃がしは昔のL型パターのトゥ側にも見る事ができます。目の錯覚を逆利用する
テクニックだと思います。


B60 Stainless_a0093304_1942197.jpg


バック側です。薄いトップブレードと同じく薄いフランジのせいで行き場を失った
ネックがグキっと曲がって入っています。苦心の跡というか、見事な解決方法です。
キャビティマレットのお手本のようなすっきりとしていて安心感もある形状です。
トーナメント中継のパッティングのシーンでこの画を何度見た事か。。。


B60 Stainless_a0093304_19445055.jpg


刻印です。他のロゴが凹なのに対しPAT NOだけが凸です。パテント取れてから
型にPAT NOを後入れしたんでしょう。


B60 Stainless_a0093304_19478100.jpg


モデル名の由来の形状です。投影面積:トップブレードの比率のせいか、シャープな
イメージという点ではアンサー型などには及びませんが、それゆえ安定感はあります。


B60 Stainless_a0093304_1949150.jpg


一見フラットなソールは中央やや後方あたりでくぼんでいます。面積が大きい分、
ともすると抜けが悪い(引っかかる)感じを使う側に与えてしまうので、それを
解消する為の一工夫でしょうか。 ほんの少しだけ、心持ち、という程度です。
このようなファジーな曲面を作り出すのには削りだしよりむしろ鋳造のほうが向いていますね。

B60はステンレス(及びその派生のブラックサテン)、ベリリウムカッパー、ニッケル
と3種類の素材で作られました。その後アイソピュア以降もシリーズや素材の変遷と
ともにずっと定番の形状として採用されつづけています。

by greishi_7146 | 2007-09-18 19:54 | PING STAINLESS


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