2008年 03月 23日

EYE2

さて、お問い合わせいただいたEYE2関係の話です。
興味の無い方には全く面白く無い話題なので、飛ばしたほうがストレスが溜まらず楽です。

このトピックをかえって判りにくくしているのは「アイ2+無し」「アイ2プラス」という分類方法だと思います。
形状=モデル、とルール=溝問題 を出来るだけ単純化する為、ここでは形状を
EYE2 1.X =ワイドソールの初代アイ2
EYE2 2.X=ソールがやや狭くより重量配分が強調された二代目アイ2

というふうに分類してみます。 つまりプラスが有る無いではなく、単純に本来の
モデルチェンジの目的であった「機能面での変更」で分けてみました。

EYE2 1.0;
最初に出たものです。V溝です。いわゆるアップサイドダウンモデルと呼ばれ、キャビティ
内の文字とトップレイル上の文字が天地逆になっています。
EYE2 1.1;
EYE2 E-Z LITEと呼ばれるモデルでヘッド重量もバランスも軽いものです。短命でした
EYE2 1.2;
ここから溝がUになります。後のU溝とは断面が違い切り立ったシャープなエッジです。
EYE2 1.3;
エッジにRがついた「ラディアストU」という溝を持つEYE2です。約5年に渡り生産
されました。いわゆる爆発的なアイ2ブームに火を付けたのはこれです。
EYE2 1.4;
キャビティ左下に「・」がついたもので、「モディファイドU」という溝を持っています。

EYE2 2.0;
モデルチェンジした最初のバージョンです。時期的にはEYE2 1.4より早く作られて
いたのでラデイアストU溝です。 プラスマークが無いが形状は後のEYE2+と同じなので
「EYE2+ NO PLUS」と呼ばれます。
EYE2 2.1;
溝がVになり、キャビティ左下に「+」マークがあるバージョンです。
一般に「アイ2プラス」というとこのバージョンを指します。

R&Aの30度測定法に引っかかるのはこのうち EYE2 1.3EYE2 2.0です。
溝問題(適合・不適合)について語る時に初代・二代目というモデルで分類するのが
かえって事を複雑にしているのはその為です。

さらに事情をややこしくしているのは「初代アイ2が違反クラブだから違反にならない
ように溝を変えた二代目を出した」という誤解です。
EYE2 2.0がU溝のまま発売されている事から判る事ですが、二代目をデザインし、発売を
決めた時点でKMC社はU溝に関する自分の主張をUSGA, PGA OF AMERICA, R&Aに対して
ガンガン戦わせていたのです。つまり二代目は「溝ありき」ではなく「機能ありき」で
デザインされた、通常の「モデルチェンジ」であると言えます。
モデルチェンジの時期と和解の時期が非常に近いので紛らわしいのですが、1)形状と
溝問題は切り離して考える 2)EYE2, EYE2+ という表記がかえってややこしくしている 
というのはそういう訳です。

お問い合わせいただいたのは他に
1)初代と二代目、いわゆる「名器」と謳われたのはどちらか?
2)問題のモデル(注;ここでいうEYE2 1.3及びEYE2 2.0は違反クラブなのか?

という2点です。
2)に関しては項を改めます。これまた説明が難しい問題な上に「熱く長く」なると
申し訳ないので。出来るだけ心穏やかな時にきっちり下書きしてから書きます。
USGAとR&A. U溝起因と測定法起因、実際のルールの表記、等々とかく書けば書くほど
こんがらがるのがこの話題の特徴です。
1)に関しては、申し訳ありませんが全くお答え出来ません。というか判らないのです。
バックスピンのかかり方や毎週のように繰り広げられる使用プロの快進撃を以て
名器とするのか、販売セット数やトータルでのツアー勝利数を尊しとするのか、
それらは意見が分かれる所でしょうし、私にはどちらとも言えません。
価値や評価は使っている(使っていた)皆さん一人一人が決める事だと思います。
同じような質問をカーステンさんに聞いた時の答えです。「常により良い物を考え、
より良いという自信を持って世に出している。新しい物が良い物だよ。今のところ一番
良い物は…次に出るヤツかなあ」 作り手の意識はこんな感じらしいです。

画像でも埋め込もうと用意はしましたが、それでなくとも長ったらしい文章なので割愛します。
お問い合わせいただいた内容のほんのさわりの部分だけしかお答えせず申し訳ありません。

アイ2並びに溝問題全般の前後関係や当時の事情に関してはKARSTEN JAPAN CORP.
の代表でカーステンさんが全幅の信頼を寄せていた犬塚寿一さんの貴重な文献を
参考にさせていただきました。

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by greishi_7146 | 2008-03-23 11:11 | IRONS/PING


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