2008年 02月 06日
機械による切削、という方法がパターに使われて四半世紀。 フェース面だけのもの、インサート用のキャビティに…と一部に使っているものも 含めると、マシンミルドは今やパターヘッド作りのマジョリティといっても過言ではない工法です。 そんな中、いわゆる「削りだしパター」というのは、ヘッドの形状全体を機械によって 削って作るもの、というのがその定義と言えます。 さらにその中でも1)金属素材の塊(インゴット)から 2)鍛造で作った大まかな型から という方法があります。1のほうが当然使う金属(というより使わない金属)の量が多く、 材料コストは高いです。2はこの点ではコストは抑えられるものの、それ以上に型代が かかります。 かなりの量を作るのであれば2,多品種少量で色々な形状を作るので あれば1が向いている、という事です。 1のほうが好まれますが決して2が品質上劣っているわけではありません。 最初の画像の中の四角い金属の塊から2個取りしたヘッドです。 この時点でもうヘッドの形は概ね整っています。 この画像を見ると、大きなインゴットからこれだけしか残らない、というのがよく判ります。 カツ・ヤマモトのパターの場合、ここからフェースに胴インサート用のキャビティを 開け、同じくカッパーフェースパーツを削り、キャビティに胴をはめ込みフェースを ミリングする、という工程をマシンで仕上げます。 文字で書くと簡単ですが、時間はかなりかかります。中古のマシンなので機械の機嫌が なったりする事もあったようで、よく操作パネルの前で凍り付く山本さんの姿を見ました。 ここからが実は大変な作業で、特にカツヤマモトパターの場合は仕上げ勝負なので 気の遠くなるような工程と神経をすり減らす細かい手仕事が始まります。 機械3割、手仕事7割、といった感じです。 パターというものはゴルフクラブの中でも特に個性が強いものだと思います。 言い方を変えれば、個性が介在する事が一番許されるクラブだ、とも。 ミリングという技術もあるパターにおいては均一な品質と手作業の短縮を目的として、 またあるパターにおいては鋳造では不可能だった多品種少量生産の為に、と 使われ方にも個性があり、作り手の主張がそこには反映されていると思います。
by greishi_7146
| 2008-02-06 17:04
| KATSU YAMAMOTO
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