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THE BANK OF PUTTERS

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2007年 01月 19日

GEORGE LOW WIZARD 600 SPORTSMAN & BRISTOL


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曰く付きの「レプリカ」です。
話半分に読んでください。



少々ややこしい上に、何の証拠も無い話なので「推定無罪」という事で
一切公には出来なかったストーリーです。
正確には私もこのストーリーについては少々眉唾な思いですが、
片方の当事者に当時の経緯を聞いた限り「ああ、その頃ならあり得るなあ」と思います。

GEORGE LOW WIZARD 600  SPORTSMAN & BRISTOL _a0093304_16471448.jpg


そもそも。ジョージ・ロウのパターが有名なのは「名器」だからで、なぜ「名器」と
賞されるかというと、これはひとえにジャック・ニクラウスのおかげです。
「帝王の右腕」と呼ばれたジョージ・ロウのパターはツアープロでパター(及び
パッティング理論)に一家言持っていたジョージ・ロウが若き日のジャック・ニクラウスに
パターについてのアドバイスをした事をきっかけにしています。
後に自らの名を冠したパターを帝王ニクラウスが使い、そして数々の栄冠を彼にもたらした事で
その名声は不動のものとなります。

クラシックパターの中でも特に評価が高く、またその入手が困難な事によるプレミアが
有名なジョージ・ロウのパター。
実はそれ故レプリカも数多く世に出ています。

さて、問題このパター。どこが曰く付きかというと「どうやらヘッドはオリジナル
そのままらしい」という点です。
このレプリカを作る時はちょうどWIZARD 600がBRISTOL社、SPORTSMAN社から
RAMに権利が移った時で、このレプリカはその両方を知るRAMのハンスバーガー氏に
直接依頼されたものです。
依頼に基づき製作されたレプリカは、作れども作れどもオリジナルとは微妙に違い、
それ故小うるさいクライアントはNGを出し続けました。
業を煮やしたハンスバーガー氏が「今度は絶対に大丈夫。その代わりに依頼された
数量(SPORTSMAN, WIZARD各1000本)は無理」
こうして送られてきたサンプルは、確かにオリジナルと寸分変わらぬ、満足できる
クオリティでした。 ただ、数量はそれぞれ198本と396本(実際にはそれより
少ない数量)という、妙に中途半端なものでした。
「工場に残っていたヘッド使ったんじゃないのか?」
そう思わせるに十分な相手の言動と数量でした。さすがに肯定はしなかったものの、
否定もしなかったそうです。

コストの高さも相まって値段はレプリカとしては破格の一本38万円でした。
「レプリカじゃないのになんでそんなに高いんですか?」とはよく聞かれました。
「本物だからです」とはまさか言う訳にもいかず、ストレスのたまる商品でした。
従って、オークションには一切出品してません。正確には出品「出来ない」のですが。



GEORGE LOW WIZARD 600  SPORTSMAN & BRISTOL _a0093304_164946100.jpg


当時はアメリカで作った重たいメープルの木箱にプレートを打ったものに
入って売られていました。 木箱、日本の変化に富んだ気候に耐えきれず
木が収縮してしまいました。 合板にすればいいのに・・・

by greishi_7146 | 2007-01-19 16:54 | CLASSIC BLADES


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