人気ブログランキング | 話題のタグを見る

THE BANK OF PUTTERS

putters.exblog.jp
ブログトップ
2007年 01月 10日

KARSTEN1〜EYE

(1)軟鉄鍛造時代
最初に作られたPINGアイアンは1961年〜の「69」モデルでした。
まだカーステンさんが自宅のガレージで手ずからクラブを削ったり組み立てていた頃です。
軟鉄鍛造のヘッドのインゴットはカリフォルニアのGOLF CRAFT社から買っていた、との資料があります。
その後1963年に「68」モデルを作り、ANSERパターを世に出した1967年には
ANSERの名を冠したアイアンを作りました。
ここまでが軟鉄鍛造時代です。

(2)KARSTEN MODEL
始めてステンレス鋳造で作られたアイアンはKARSTEN 1で、1968年の事でした。
17-4phステンレスをロストワックスで鋳造する、という工業的なアプローチは
G.E.社でエンジニアをしていたカーステンさんならでは、と言えるでしょう。
KARSTEN1も初期のカラーコードが無いものから→カラーコード有り/PAT PEND
→コード有り/PATENTED→コード有り/PATENTED/ソールにも番手刻印有り と
変遷しました。KARSTENシリーズの中では一番の長命でしょう。
その後1977年にKARSTEN2が発表されます。モデルチェンジまで10年...なんとまあ。
KARSTEN2はソールがキャンバードになっている点がKARSTEN1と違います。
同じく後を追うようにKARSTEN3, KARSTEN4が発売されます。
KARSTEN 3はPING RAILと名付けられたトップのレイルが特徴的です。
左用はKARSTEN 3Aというモデル名でした。
KARSTEN 4はやや曲線を多用したフォルムですが、あまり特徴は無く、また
短命でした。

KARSTEN1〜EYE_a0093304_1549260.jpg
KARSTEN1〜EYE_a0093304_155013.jpgKARSTEN1〜EYE_a0093304_15502696.jpg


(3)EYE
いよいよEYE2の登場を予感させるEYEモデルの登場です。
1980年頃、それまでのKARSTEN シリーズと大きく異なる、より変な格好の
アイアンが発売されました。
背面にキャビティがある、というよりもはや背面じゅうがキャビティ、と言うべき
重量配分はより大胆になり、ダブルキャビティ(キャビティ=イン=キャビティ)
デザインが発明されました。
PINGアイアンを語る上ではずせない「ZZ LITE」シャフトが使われたのもこの
モデルからです。 それまでのTTTよりもカーステンさんの理想とする
「より硬く、より軽く」というコンセプトに合うシャフトです。
ゴルファーにあったライ角を選ぶカラーコードによって方向の正確さを、
ヘッドに取り入れたさまざまな物理学によってバラツキの少ないショットを、
そして完成度の高いシャフトによって距離の一定さを、とアイアンにやさしさを
求め続けたカーステンさんのその時点での「アンサー」がこのアイというモデルです。


KARSTEN1〜EYE_a0093304_15511766.jpg

by greishi_7146 | 2007-01-10 15:52 | IRONS/PING


<< ISI-N ニッケル 単品アイアン      閑話休題 >>